第玖回 粋で小ぶりな「デスクトップ☆お正月飾り」
『和ゆらり』恒例・私だけのお正月飾り作り
師走朔日を迎えた土曜日の午後。毎日のように小春日和が続いていた霜月と打って変わって、この日は耳も凍るような木枯らしがビュー。思わず外に出た足をお家の中に引っ込めたくなりますが、いえいえ、これでこそ冬。きりりと凍てつくこの寒さを楽しまなくては♪
ということで、本年初にして最後の(^^;)の和―クショップでございます。場所は昨年「はじめてのお点前」を開かせていただいたJR田町駅近くの「芝の浦」さん。粋な小上がりをお借りして、お正月情緒たっぷりの会場となりました。
2012年のお飾りはデスクトップ☆彡
テーマは昨年大好評をいただいた「お正月飾り」。(あまりの好評っぷりに『和ゆらり』の年末和―クショップとして恒例となることに決定!) 青畳の清しい香りの残る注連縄をベースにした昨年のお飾りとは事変わり、今回はデスクトップにちょこんと置ける小ぶりなスタイルを目指します。
せんせいは昨年同様、「アトリエ・ヴェール・ドゥーズ」を主宰する大久保のりこさん。「デスクトップお飾りという言葉は初めて聞きましたよー」。と笑いながらも、わがままなリクエストに見事に応えてくださり、テーブルの上には素敵な素材が勢ぞろい。ありがとうございます!
主役はなんといっても艶やかな黒地に金の市松が鮮やかな陶器の器。そしてみやこ松、稲穂、小菊、山苔、松笠、茶扇など名前だけでもお正月気分が上がる小物たちが並んでいます。早く作りたくて参加者さんもワクワク♪
「ワイヤーがけ」が今回のポイント!
まずは、器に入っているオアシス(生け花用の吸水スポンジ)に山苔を乗せていくのですが、何だかもうそれだけで思いっきり和な雰囲気が漂います。因みに、この苔はプリザーブド(専用の溶液を使って本物を加工すること)なので、扱いが易しくいつまでも色が瑞々しいのだとか‥。山苔をふんわり敷き詰めたら、次にメインとなるみやこ松を配置。あとから参加者さん達が発見するのですが、実はこの松の位置が全体のイメージを決める重要な役割だったのでした。
「材料によっては、少しお辞儀をしている松もあるかもしれませんが、お正月なのでまっすぐ天に伸びるように挿してくださいね」。と大久保せんせい。おお。なるほど、単に挿せばよいものではないのですね。さらに金色の稲穂を松とのバランスを見ながら配置。器がどんどん華やかになっていきます。そしてここからが今回の肝、「ワイヤーがけ」。松笠や小菊などにそれぞれ太さの違うワイヤーをかけていく作業なのだそう。大久保せんせい曰く、「すでにワイヤーがかかっている素材も販売されているのですが、その分お値段がどん!と高くなってしまいます。だから、このワイヤーがけを習得しておくと、素材を賢く買うことができるんですよ♪」とのこと。「そうして浮いた分を、メインの素材に回していけばより素敵なお飾りができるでしょ」。とにこやかに微笑む大久保せんせい。素敵です‥。
やっぱり上がりは十人十色♪
最初はちょっととまどっていたワイヤーがけも、繰り返すうちにどんどん慣れていく参加者さん達。作業はサクサク進んで、気が付けば、予定の時間を大幅に残して、見事にそれぞれのお正月飾りの完成です♪
昨年もそうだったのですが、まったく同じ材料を使っていながら、どうしてこうも違いが出るのかが本当に不思議です。でもきっと、そこが人たる所以であり、またそうでなくちゃ面白くないのかも。ということで、今回はずらりと参加者さん全員で出来上がったばかりのお飾りと共にパチリ。
ご参加、ありがとうございます♪
写真 ◎ 長谷川 朗 / 文 ◎ 和ゆらり
協力:「芝の浦」http://www.shibanoura.co.jp/
↑「芝の浦」さんお入り口。渋い!
↑相変わらず美形の大久保せんせい
↑おめでた気分満載の材料たち
↑「おお! 苔だ」
↑お正月の松はまっすぐ!
↑ワイヤーがけの極意を伝授中
↑まもなく完成! 笑顔がこぼれます
↑ご参加された方々も笑顔♪